【正しい糖質制限ダイエット】1日の目安量やおすすめのやり方を徹底解説!
最近、糖質制限という言葉を耳にすることも増えましたよね。「糖質を抑えれば痩せられる」という漠然としたイメージは持っていても、いざ糖質制限ダイエットに挑戦してみようとすると、具体的にどうすれば良いのか分からない方もいらっしゃると思います。
そこで、本記事では糖質制限ダイエットのやり方を、1日に必要な糖質量の目安を含め、1から詳しくご紹介します。
そもそも糖質とは?摂りすぎも不足も良くない理由
そもそも、糖質とは何かご存知ですか?糖質とは、炭水化物の一部のことで、体内で分解されることで、身体を動かしたり修復したりするエネルギー源になります。つまり、糖質の摂取量を制限することは、炭水化物の摂取量を制限することになります。
炭水化物は、3大栄養素のうちの1つで、身体の働きに欠かせない成分です。したがって、糖質制限を行う時は、どれくらい制限すべきなのか適正な1日の糖質量をきちんと知っておくことが大切です。
1日に摂取すべき糖質量の目安を説明する前に、ここではまず、糖質摂取量がオーバーしたり不足したりすると、何がいけないのか説明します。
糖質を摂りすぎるとどうなる?
結論から述べると、糖質の摂りすぎは、肥満の原因や糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の原因になります。
体内に吸収された糖質は、ブドウ糖に分解された後、血液を通し全身に運ばれますが、糖質を摂りすぎるとエネルギーとして使われないブドウ糖が血液中に余ってしまいます。こうなると、血糖値を下げるための「インスリン」というホルモンが余ったブドウ糖を脂肪に変換し始めたり、「インスリン」がうまく機能しない場合は血糖値が高いままになったりしてしまうのです。
そのため、糖質の摂りすぎは不健康な体になる一因となってしまいます。
糖質が不足するとどうなる?
先ほど、糖質は身体を動かしたり修復したりするエネルギー源となる、と述べました。つまり、糖質が不足すると、エネルギー源が不足してしまうことになります。その結果、目眩がしたり集中力に欠けたりしてしまいます。
糖質制限ダイエットはなぜ痩せる?
それでは、糖質を制限したらどうして痩せられるのでしょうか。以下では、そのメカニズムをご説明します。
※一部内容が「炭水化物 少ない 食品」と被りますが、コピペにならないよう書き直しています。
肥満ホルモン「インスリン」の分泌量が減るから
糖質は分解された後、ブドウ糖となって血液によって運ばれるため、一時的に血糖値があがります。前述しましたが、この上がった血糖値を抑えるために「インスリン」が分泌されます。
このインスリンですが、実は血糖値を下げる以外に、余分な糖質を中性脂肪に変えて体に溜め込む働きもします。このため、糖質の摂取量を減らしてインスリンの分泌量を減らせば、体脂肪も蓄積されにくくなるというわけです。
むくみが取れやすくなるから
糖質には、その質量の約3倍の水分と結びつく性質があります。糖質制限をすると、糖質と結びついて体内に残る余計な水分も減少します。そのため、むくみも取れやすくなり、ボディラインがすっきりしたと感じる人も多いです。
中性脂肪がエネルギー源として使われるから
糖質はエネルギー源として使われます。このエネルギー源が減ると、体はエネルギーを得るために中性脂肪を分解し始めます。
この分解過程で「ケトン体」というエネルギー源が抽出できるのですが、糖質の代わりのエネルギー源として「ケトン体」を取り出せるようになれば、中性脂肪が減るため痩せられる、というわけです。
また、先ほど糖質が不足するとエネルギーが不足すると説明しましたが、これは、糖質の代わりにエネルギー源として使うことができる「ケトン体」が作られるまでに約2週間ほど時間がかかるためです。また、糖質制限ダイエットで中性脂肪を減らすためには、最低でも2週間程度継続する必要がある、ということでもあります。
1日に必要な最低限の糖質摂取量は?
ここまでで、糖質制限で痩せられる理由をお分かりいただけたと思いますが、同時に糖質は摂りすぎも不足も良くないとご説明してきました。それでは、実際に糖質制限ダイエットを行う場合、摂りすぎにも不足にもならないためにどれくらいの糖質摂取量を目安にすれば良いのでしょうか。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020)」によると、1日の基礎代謝量を1500kcalとした場合、最低限必要な糖質の摂取量は約100gとされています。この基礎代謝量は、性別や体重、日々の運動量等で変わってきますが、1日の糖質摂取量として70〜130g、1食の糖質摂取量としては25〜40gを目安に、最低摂取するようにすると良いでしょう。
自分にあった適正な糖質摂取量を知りたい方は、次の章で詳しく計算方法を説明するので参考にしてみてください。
自分にあった最低限の糖質摂取量を知ろう
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020)」での推定方法を基に、1日の最低限の糖質摂取量を測る計算式を導きましたので、ご紹介します。
1日に必要な糖質摂取量=基礎代謝量×{ 0.05(脳のエネルギーに使われる糖質量)+0.01(その他の場所で使われる糖質量)}
基礎代謝量は、性別や体重、日々の運動量等で変わってきます。少し複雑ですが、基礎代謝量の計算式(ハリス・ベネディクト方式)は以下の通りですので、自分に必要な糖質量を測る参考にしてみてください。
男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
女性: 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593
計算が面倒くさい方は、基礎代謝量を自動的に計算してくれるサイトがあるので是非利用してみてください。
例えば、30歳・身長158cm・体重50gの女性であまり運動をしない方の基礎代謝量を、1日に必要な糖質摂取量の式に当てはめると、最低でも1270cal×0.06=76.2gの糖質を摂取する必要があることがわかります。
健康的にダイエットをするための糖質制限のやり方
先ほど、最低限摂取すべき糖質量としては、70〜130gが目安だと述べました。厚生労働省によると、現在、女性の糖質摂取量は平均270gとなっています。糖質制限をする場合は、ここから最低限の摂取ラインを守りつつ、糖質の摂取量を減らしてみましょう。
ここでは、具体的な糖質の摂取量を抑える方法を紹介します。
栄養バランスを意識しつつ、糖質量の多い食品を控える
糖質の摂取量を抑えるためには、以下のような糖質を多く含む食品の摂取を控えることが有効です。また、糖質を多く含む食材を避ける代わりに、タンパク質や脂質をしっかり取るように心がけましょう。
・穀類:米、小麦粉、トウモロコシ
・いも類:じゃがいいも、さつまいも
・野菜:かぼちゃ、レンコンなど
・果物:ミカン、リンゴなど
・その他:栗など
ここで、糖質を避けると、そもそも炭水化物に含まれる食物繊維の摂取量も少なくなってしまうので、糖質の少ない葉物の野菜を多めに食べるなど、食物繊維を取るように心がけてください。また、先ほど述べたように、糖質は水分と結びつきやすいため、糖質が少なくなると水分を蓄えにくくなります。水分もこまめに取るように意識しましょう。
糖質量の少ない食品で1日3食しっかり食べる
糖質制限をするからといって、食事の総量を減らしてしまうのはNGです。3食バランスよく食べることは健康的な体を作るための基本です。3食たべずにいきなり多くの食事を取ると、血糖値が急上昇しやすくなり「インスリン」が大量に分泌される原因になってしまいます。糖質量の少ない食品で1日3食をしっかり食べましょう。
具体的に、糖質量の少ない食品は以下に紹介しますので参考にしてみてください。
・肉類:タンパク質やビタミンが豊富に含まれています。
・魚介類:青魚には、脳の発達に必要なDHAや血管の健康に必要なEPAも含まれます。
・卵:タンパク質が豊富でビタミンCも含まれています。
・大豆:豆腐や納豆、厚揚げなどの大豆製品は、たんぱく質とビタミンBが豊富です。
・きのこ類や海藻類:食物繊維やミネラルが豊富に含まれています。
まとめ
今回は、1日の食事に含まれている糖質制限ダイエットのやり方を、1日に必要な糖質量の目安を含め、1から詳しく解説しました。
糖質=太ると言うイメージから、無理な糖質制限をする人も多いようですが、糖質は生きるうえでとても大切な栄養素です。
そのため、無理な糖質制限よりも適正な糖質量を維持することが大切です。
糖質は摂りすぎても不足しても健康に影響が出てきてしまうので、自分に合った量を摂取するように心がけましょう。