ダイエットを一ヶ月で行う場合の基礎知識や食事方法を紹介します
人間が一ヶ月で無理なく減量できる範囲は、もとの体重の5%以内とされています。
例えば体重55㎏の方の場合、一ヶ月で無理なく減量できるのは3kg以内です。
このように一ヶ月で減量できる体重は意外と少ないので、本来であればダイエットは時間をかけて行うことが望ましいです。
しかし、「急に結婚式に招待された」などの理由で、一ヶ月でダイエットしたいと思う方もいるでしょう。
これから一ヶ月でダイエットを行う場合、大切なのは食事です。
ただし、痩せたいからと言って極端に食事を減らすと、体を壊す危険性があります。
自分のBMIや基礎代謝量などを知った上で、食事を変えることが大切です。
この記事では、一ヶ月でダイエットを行うために知っておきたいこと、食事に関する注意点を紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
一ヶ月ダイエット前に知っておきたいこと
ここでは、ダイエット前に知っておきたいことを紹介します。
基礎的なことなのでしっかりと抑えておきましょう。
BMIや基礎代謝量の確認
ダイエットを開始する前に、自分のBMIと基礎代謝量を確認しましょう。
・BMI
BMIは「Body Mass Index」の頭文字をとった略語です。
日本語ではボディマス指数と呼ばれており、自分の体重と身長から算出します。
ここで出た数値をもとに、医療機関などで肥満度を判定するのに利用されます。
以下の公式でBMIが算出されます。
BMI(kg/㎡)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
身長160cm体重60kgの方のBMIは、60(kg)÷1.6(m)÷1.6(m)で、23.4です。
年齢 | やせ型 | 標準 | 肥満型 | 高度肥満型 |
18〜49 | 18.5未満 | 18.5〜24.9 | 25以上 | 30以上 |
50〜64 | 20未満 | 20.0〜24.9 | 25以上 | 30以上 |
65以上 | 21.5未満 | 21.5〜24.9 | 25以上 | 30以上 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より参考
ご自身のBMIを算出して、自分が現在どの体型なのかを把握しておきましょう。
・基礎代謝量
基礎代謝量とは、朝目が覚めてから24時間なにもせずとも消費されるエネルギーのことです。
これは、性別、年齢、体型などによって異なります。
詳しくは、以下の表をご覧ください。
性別 | 男性 | 女性 |
年齢
(歳) |
1日あたりの基礎代謝量
(カロリー) |
1日あたりの基礎代謝量
(カロリー) |
1~2 | 730 | 660 |
3~5 | 920 | 840 |
6~7 | 1020 | 910 |
8~9 | 1140 | 1040 |
10~11 | 1330 | 1240 |
12~14 | 1550 | 1350 |
15~17 | 1570 | 1270 |
18~29 | 1520 | 1180 |
30~49 | 1520 | 1140 |
50~69 | 1380 | 1100 |
70以上 | 1230 | 1030 |
e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」より参考
こちらの表はあくまでも目安ですが、基礎代謝量以上にカロリーを摂取すると、脂肪が蓄積されて太っていきます。
逆に、基礎代謝量より摂取カロリーが少ないと痩せていきます。
ただし、痩せたいからといって摂取カロリーを極端に減らすと、身体を壊し最悪の場合死に至ることもあるので要注意です。
現在の食事量を知っておく
自分のBMIや基礎代謝量を確認したら、次に現在の食事量を確認しましょう。
できれば一定期間食事の記録をとることをおすすめします。
記録をとることで、間食する日が多い、食べ方が偏っているなど、自分の食事の傾向が見えてくるからです。
無理な目標をたてない
ダイエットを開始するときには、無理な目標をたてないようにしましょう。
人間が活動する上では、最低限のエネルギーが必要です。
無理な目標をたてても、身体を壊してしまっては元も子もありません。
また、無理を重ねるとストレスがたまり、心身に悪影響を及ぼします。
一ヶ月ダイエットでも、無理なく続けられるようにすることがポイントです。
一ヶ月ダイエット中の食事について
一ヶ月ダイエットにおける食事の注意点をご紹介します。
ダイエットに成功する近道でもありますので、しっかり抑えておきましょう。
食べたものを記録する
ダイエット期間中も、食べたものを記録しておきましょう。
今は専用アプリなどがあるので、食事管理も簡単です。
記録をすることで、カロリーだけではなく栄養バランスも見直すことができます。
ダイエット期間中も、カロリーと栄養バランスをしっかりコントロールしましょう。
主菜は低カロリーで高タンパクなものにする
ダイエット中の主菜は、低カロリーで高タンパクなものにしましょう。
肉類であれば、牛赤身・豚赤身・鶏ささみ・牛肩・豚肩・牛もも・豚ももなどが挙げられます。
鶏もも肉は、皮を取り除けば低カロリーで高タンパクな食材になります。
魚類では、あじ・いわし・さけ・たら・まぐろの赤身などが挙げられます。
魚類は低カロリーなイメージですが、さんまやぶり、うなぎなどは高カロリーなので注意が必要です。
その他、牛乳やヨーグルトといった乳製品もおすすめです。
肉類や魚類の場合、調理法によっては一気に高カロリーになるので、注意が必要です。
煮る、蒸す、焼くなどなるべく素材を活かした調理法で食べるようにしましょう。
食物繊維を積極的に摂る
ダイエット中は食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。
食事制限をされるからこそ、食物繊維はとても大切です。
食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と溶けにくい「不溶性食物繊維」があります。
水溶性食物繊維は、糖質の吸収をおだやかにしたり、便を柔らかくして排泄を促すはたらきがあります。
不溶性食物繊維は、腸内環境を整えたり、腸の働きによって有害物質を体外に排出するはたらきがあります。
よく噛む必要がある食材が多いので、早食いや食べすぎ防止にも有効です。
水溶性食物繊維を多く含む食品は、昆布・ワカメ・こんにゃくなどです。
不溶性食物繊維を多く含む食品は、殻類・豆類・野菜・キノコ類などです。
汁物や野菜から食べ始める
汁物や野菜から食べるようにすれば、お腹に溜まりやすく満腹感を得られやすいです。
野菜は食物繊維が豊富なので、食べすぎや早食いを防ぐことができます。
また、生野菜には多くの酵素が含まれます。
酵素は栄養素の消化吸収やエネルギー代謝などさまざまな働きがあり、生きる上で必要な成分です。
酵素は、生まれながらに持つ潜在酵素の量が決まっているので、食物から酵素を補うことで代謝アップに繋げることができます。
注意したいこと
身体に良いからといって、同じ食品だけを食べないようにしましょう。
「○○ダイエット」など、同じ食品だけを食べるダイエットがありますが、これは身体への負担が大きいです。
一時的に痩せることはできますが、不摂生で痩せているだけなのでおすすめできません。
また、ダイエットを止めた途端に一気にリバウンドしてしまう可能性があります。
あくまで、栄養バランスを考慮した上で一ヶ月ダイエットをするようにしましょう。
まとめ
一ヶ月ダイエットをする前に確認しておきたいことや、ダイエット中の食事で心がけたいことを紹介しました。
ダイエット開始前には、現在の自分のBMIや基礎代謝、食事量などを確認するようにしましょう。
また、早く痩せたいからといって極端に食事を減らしたり、同じ食品だけ食べるダイエットは、身体への負担が大きいのでよくありません。
必要な栄養素をしっかりとバランスよく取りながらダイエットを成功させましょう。