疲れたときに食べたい!疲労回復食と習慣
たくさん寝たのに疲れが取れない、やる気が起きない、からだだるいと感じてることはありませんか?肉体的な疲労を感じている場合、重大な病気の場合でなければ、食事で疲労感を改善することができます。疲れているときに積極的にとりたい栄養素はビタミンB1、ビタミンB2、鉄、イミダゾールペプチド、クエン酸など。それぞれの栄養素の特徴をご紹介します。
ビタミンB1
ビタミンB1は糖質の代謝にかかわる栄養素のため、不足しているとエネルギー変換がスムーズに行えなくなり、結果として疲労やからだの倦怠感などにつながりやすい状態となります。運動量・活動量が増え筋肉を多く動かすとき、ビタミンB1も比例して必要量が増加します。ビタミンB1は体内で作ることができないため食事からの摂取が必須です。ビタミンB1はアリシンと一緒にとることで、さらに疲労回復効果が高まります。アリシンはネギ・ニンニク・にらなどに多く含まれます。アリシンは、細胞を壊すことによって発生するため、刻む・つぶす・熱を加えるといった調理法を用いることで疲労回復効果がさらに持続すると言われています。
ービタミンB1を多く含む食材
豚肉、うなぎ、玄米、豆類など
ビタミンB2
ビタミンB2は3大栄養素の代謝にかかわります。乳酸などの疲労原因物質を取り除くのに必要な栄養素です。
ービタミンB2を多く含む食材
レバー、納豆、卵、のり、チーズ、うなぎ、アーモンド、大葉 など
鉄
鉄は血液中の酸素を体内の細胞にはこび、疲れやすさを取り除きます。
ー鉄を多く含む食材
レバー、かつお、枝豆、しじみ、ほたて、かき、小松菜、ほうれん草、大豆、小魚、など
イミダゾールペプチド
イミダゾールペプチドは、抗疲労効果が科学的に認められている成分です。その他にも、抗酸化作用や細胞機能の低下を防ぐといったはたらきもあります。
ーイミダゾールペプチドを多く含む食材
鶏肉(特にむね肉)
クエン酸
クエン酸は、体内の疲労物質を取り除くのを助けるはたらきがあります。筋肉部位における乳酸の濃度を低くする作用が知られているのです。
例えば運動をしたあとに身体が疲れている時は、体内に乳酸がたまっている状況が予想できます。そういった時にクエン酸は体内の乳酸成分の分解や新陳代謝を助けてくれる働きがあります。
また、クエン酸には体内に入ったマグネシウムやカルシウムなどのミネラル成分を効率的に吸収しやすくするキレート作用と呼ばれる反応を示す効果もあります。
一方で、クエン酸による重大な毒性はこれまでに報告されておらず、クエン酸が特に細胞の活動に重要な役割がある事実については疑う余地がありません。
ークエン酸を多く含む食材
レモン・グレープフルーツなどの柑橘類、梅干し、酢 など
ご紹介したビタミンB1、ビタミンB2、鉄、イミダゾールペプチド、クエン酸を取りたいときにおすすめのメニューは「豚と小松菜の卵炒め」「鶏むね肉の梅しそはさみ焼き」「レバニラ炒め」などです。
もちろん食事以外でも疲れを改善する方法があります。適度な有酸素運動を行う、十分な休息(睡眠)をとる、リラックスできる時間を設ける など。疲れを取りたいときは取り入れてみてください。