免疫力を高めたい!ウイルスに負けず健康に過ごすための基本ポイント3つ
新型ウイルスの流行などをきっかけに、食生活や生活リズムが変化した方もいらっしゃるのではないでしょうか。同時にストレスなども増えてくると体調に影響する場合もあります。
また、生活スタイルに変わりはなくても、日頃から健康をキープしてストレスやウイルスに負けないからだづくりはしておきたいものです。
ですが「健康をキープしたいけど、その具体的方法がわからない」という声もよく耳にします。
ウイルスに負けないからだづくりの基本は、「食事」「運動」「休養(睡眠)」の3つを整えることからはじまります。今回はこちらの3要素に沿って解説していきます。
ウイルスに負けないからだづくりの基本とは?
1.【食事編】
栄養バランスを整える
自分では食事の管理やコントロールができていると思っていても、案外食事のバランスが偏っている方もいらっしゃいます。まずは以下を参考にして、ご自身のふだんのお食事をチェックしてみてください。
栄養バランスの整った食事をするポイントは、「主食」「主菜」「副菜」を揃えて食事することです。
それぞれについて説明します。
「主食」(主に糖質源となる) …ごはん、パン、麺など |
「主菜」(主にタンパク質・脂質源となる) …肉・魚・大豆製品をメインとしたおかず |
「副菜」(主にビタミン・ミネラル源となる)…野菜、きのこ類、海藻類をメインとしたおかず |
上記から、主食1品、主菜1品、副菜1〜2品を取り入れて食べると栄養バランスが整いやすくなります。
献立例は以下のとおりです。
「主食」ごはん
「主菜」ほっけの塩焼き
「副菜」ほうれん草のおひたし、わかめときのこの味噌汁
発酵食品・食物繊維をこまめに摂る
人体の免疫システムのなかに、「腸管免疫」というものがあります。
腸管免疫とは、体内に入ってきた病原菌から身を守るために腸に備わった免疫機能のことで、腸内細菌によって左右されます。
病原菌やウイルス源から身体を守るため、腸には免疫細胞全体の60〜70%が存在していると言われています。
ウイルスに負けないからだを作る方法のひとつとして、腸に60兆〜100兆個住んでいる腸内細菌のバランスを整えましょう。
腸内細菌はおおきく善⽟菌、⽇和⾒菌、悪⽟菌に分けられます。それぞれの菌の生息割合は日々の食事内容やストレスなどの影響を受け、毎日変動しています。
最近の研究によれば腸内細菌の存在により、免疫細胞が⼈体にとって有害な攻撃対象相手の特徴を学習できるといわれています。腸内細菌のなかでも善玉菌の数を増やすと腸内環境の改善につながります。
善玉菌を増やす食事方法は以下の2種類です。
①善玉菌自体を摂る
②善玉菌のエサとなる食材を摂る
①②を満たすためのおすすめ食材は、発酵食品と食物繊維豊富な食品です。
それぞれの代表食材はこちら。
発酵食品…キムチ、チーズ、味噌、納豆、漬物、ヨーグルト、お酢、甘酒、塩こうじなど
食物繊維…海藻類、こんにゃく、やまいも、さつまいも、大麦、オーツ麦、玄米、オクラ、モロヘイヤ、ごぼう、枝豆、大豆、きのこ類、おからなど
しっかりとタンパク質摂取する
タンパク質は、筋肉のほかに髪の毛、肌、臓器、血液の血球成分、免疫細胞など、からだをつくる原材料となります。さらに、タンパク質は水分についでからだの中で多い割合を占めています。そのため、毎日しっかりと摂取したい栄養素です。
タンパク質が豊富に含まれている食材は以下のとおり。
・肉類(牛・豚・鶏など)
・卵
・乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルトなど)
・大豆製品(豆腐、納豆、味噌など)
・魚介類(鮭、まぐろ、サバ、いかなど)
また、タンパク質摂取量については1日に体重kgあたり1〜2gを目安として食事をしてみましょう。
ビタミン・ミネラルを意識的に摂る
ビタミン・ミネラルはからだの調子をととのえる上で重要な役割を果たします。一口にビタミン・ミネラルといっても種類やそれぞれの機能はたくさんあります。
ちなみに、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」では、ビタミン・ミネラルそれぞれで13種類ずつ、合計26種類について摂取基準が設けられています。
上述のとおり、ビタミン・ミネラルに関して「これだけ摂っておけばいい」という食べものや栄養素はありません。いろいろな食材をまんべんなく摂ることで、体内でそれぞれのビタミン・ミネラルがお互いを補い合って作用する場合もあります。
ビタミン・ミネラルが豊富な食材はこちらです。
・野菜類
・果物類
・海藻類
・きのこ類
上記以外にも、種類によっては魚介類や穀物、乳製品、お肉などに含まれています。日々いろいろな食べ物を好き嫌いせずバランス良く食べることを意識しましょう。
2.【運動編】
適度な運動を行う
一部の研究によると、適度な運動は免疫機能を高め、感染症に対する抵抗力を強化する可能性を指摘したデータもあります。
1時間以内の適度な運動であれば、体内に入ってきた異物と戦う白血球や好中球などの免疫細胞が増加します。また、運動して血流がよくなることにより、免疫細胞が全身をめぐりやすくもなります。
人によって”適度な運動”の定義はまちまちです。それぞれの身体レベルに合わせてウォーキング、ランニング、筋トレなどを行ってください。
また、運動をすることによって気分転換にもなり、ストレスの軽減にもつながるというメリットもあります。
からだと心の健康維持のためにも、運動は習慣的に行えるとベターです。
3.【休息(睡眠)編】
充分な睡眠を心がける
体調を整えたり、免疫力を維持させたりするうえで、休息(睡眠)も食事・運動とならび大切なポイントとなります。
睡眠中に分泌されるホルモンのうち、代表的なものは成長ホルモンです。
成長ホルモンの働きとしては、骨格や筋肉の発達、脂肪の分解、その他細胞組織の代謝など、からだにとって重要な役割を担っています。
成長ホルモンが十分に分泌されないと、 筋肉量の低下や、傷ついた細胞の修復スピートが遅くなる原因ともなりかねません。結果として体力が落ちてしまったり、体力回復が遅くなってしまったりして抵抗力が落ちる原因となるでしょう。
以上のことから、毎日規則正しい生活を送ったうえで質の良い睡眠をとることを心がけましょう。
以上でご紹介したポイントのなかに、みなさまが日々元気に過ごせるヒントがあれば幸いです。
ご紹介した「食事」「運動」「休養(睡眠)」のポイント以外にも、マスクの着用や、こまめな手洗いうがい、消毒なども行ってください。