ダイエットには脂質制限が必要?1日の脂質量や注意点について解説!
「ダイエットをする上で脂質制限って必要なの?」
「具体的に脂質制限したら教えてほしい」
「脂質制限の注意点ってあるの?」
これからダイエットをする前に、よく耳にする「脂質制限」について悩んでいませんか。
ダイエットを成功させるにあたって「脂質制限」はとても重要になります。
脂質制限について正しく理解することがダイエットの近道になりますので、しっかりと抑えておくようにしましょう。
この記事では、ダイエットを成功させるための脂質制限についてや注意点をご紹介します。
5分ほどで読み終わるので、ぜひ一度読んでみてください。
ダイエットには脂質制限が必要?
前提として、ダイエットをこれから行う上で脂質制限は大切な要素です。
脂質制限は、言葉通り「食事をする際は、脂質を制限して食べ物を摂取する」ということになります。
私たちが口にする食べ物でエネルギーを持つ栄養素は、「脂質」「糖質」「タンパク質」から成り、これらを一般に三大栄養素といいます。
脂質は1gあたりのカロリーが糖質やタンパク質に比べて高い事が特徴です。
そのため、脂質制限をする事がダイエットをする上で大切なことになってくるわけです。
ちなみに脂質制限は、「脂質ダイエット」や「脂質カット」と呼ばれることもあります。
摂るべき脂質もある
脂質を制限することがダイエットをする上で重要な要素と説明しましたが、脂質の中でも摂取した方が良い脂質もあります。
ココナッツオイルや牛乳といった食品に含まれている中鎖脂肪酸です。
また中鎖脂肪酸は、「Medium Chain Triglyceride(ミディアム チェーン トリグリセリド)」の頭文字を取って「MCT」とも呼ばれます。
中鎖脂肪酸は、直接肝臓に入り代謝されます。
それにより即効性のエネルギー源になるため、脂肪として体内に蓄えられにくい性質があります。
その後、急速にケトン体という、肝臓で作られ脂肪を分解して生成されるエネルギー物質ができます。
このケトン体が作られると、すぐにエネルギー源として糖質の代わりに脂肪が燃焼されることで知られるケトーシス(ケトン体が血液中に増えた状態)を引き起こすことができる。
つまり、中鎖脂肪酸を摂取することで脂肪が分解されやすくなることが最大の特徴です。
脂質ダイエット中、1日の脂質量はどれくらい
食事から摂取する脂質量を「1日の摂取エネルギーの20%以下」を目安にしましょう。
下記の表は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を元に作成した、18歳~29歳の男女及び、30歳~49歳の男女の推定エネルギー必要量と脂質目標量です。
脂質1g=9kcalで計算しております。
推定エネルギー必要量 | 脂質目標量 | |
男性(18歳~29歳) | 2650kcal | 58g以下 |
女性(18歳~29歳) | 2000kcal | 44g以下 |
男性(30際~49歳) | 2,700kcal | 60g以下 |
女性(30際~49歳) | 2,050kcal | 45g以下 |
ダイエット中に脂質制限をするメリット
ここからは、脂質制限をするメリットについてご紹介します。
脂質制限をする事が、どうダイエットに良いのかをしっかりと抑えておきましょう。
カロリーカットしやすい
脂質制限をしたダイエットは、とてもカロリーカットがしやすいです。
三大栄養素の中でカロリーがもっとも高いのは脂質だからです。
1gあたり、それぞれのカロリーは糖質とタンパク質が4kcalに対して、脂質は9kcalになります。これは、糖質やタンパク質の倍以上になります。
同じ量を食べても摂取カロリーが全く違うので、脂質制限をしたダイエットをすればカロリーカットがしやすいことがわかります。
筋肉量が落ちにくい
脂質制限は、筋肉量が落ちにくいということもメリットの一つです。
下記の表は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を元に作成した、18歳~29歳の男女及び、30歳~49歳の男女のタンパク質推奨量です。
タンパク質推奨量 | |
男性(18歳~29歳) | 65g以下 |
女性(18歳~29歳) | 50g以下 |
男性(30際~49歳) | 65g以下 |
女性(30際~49歳) | 50g以下 |
脂質制限ダイエット中でも、タンパク質推奨量を満たしている場合は、筋肉量が落ちる可能性は低いです。
脂質制限以外にも糖質を制限するダイエットがあります。
しかし糖質制限ダイエットは、タンパク質摂取量が不十分な場合、不足分のエネルギーを筋肉などを分解して作るので、筋肉量が落ちてしまうことがあります。
脂質制限は、タンパク質の制限をしている訳ではないので、このような心配もありません。
ダイエット中に脂質制限をするデメリット
ここからは、脂質制限をすることによってのデメリットを説明します。
ダイエットをする上で、デメリットも抑えておく事は大切なので、しっかり覚えておきましょう。
食事が制限される
最初にあげられるデメリットは食事が制限されることです。
揚げ物や炒めもの、濃厚なクリーム系の料理が好きでよく食べる方の場合は特に、好きな食べ物を口にすることができなくなります。
こちらについては、どの方法のダイエットでも同じ事がいえるのですが、最初に上げられるデメリットになります。
糖質制限に比べると短期で体重が落ちにくい
糖質制限の場合は、制限した糖質の代わりに脂質がエネルギーとして使われます。
脂質は糖質より1gあたりのカロリーが高いので、エネルギー消費が効率よく消費されます。
脂質制限の場合は、糖質が主なエネルギー源になります。
糖質は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalなので、脂質制限ではエネルギー消費の効率が悪いです。
そのため脂質制限のダイエットは、糖質制限のダイエットと比べて短い期間で体重を落とすのが難しいのです。
ダイエット中に脂質制限をする際の注意点
ここからは、脂質制限をする際に注意しておきたい事をご説明します。
間違ったやり方でダイエットをして、体に負担をかけたり体調を崩したりしないようにしましょう。
糖質はカットしない
脂質制限をしているときに、糖質まで極端にカットしないようにしましょう。
厳しい糖質制限を行うと、脳がエネルギー不足に陥ります。
脳のエネルギー不足は、眠気や頭痛、体のだるさなど低血糖症状を引き起こします。
3大栄養素のバランスが崩れ、栄養失調というデメリットもあります。
また、体内で糖質が減ると、代わりのエネルギー源としてケトン体が使われます。
ケトン体の材料は、筋肉中のタンパク質や脂肪細胞に蓄えられている脂質です。
ケトン体が増えると、口臭や体臭の原因になります。
脂質制限中に糖質制限を行うことは、さまざまな体調不良の原因になるので同時に行わないようにしましょう。
極端な制限はしない
脂質制限のダイエットは、脂質を一切摂らないというダイエット法ではありません。
必要な量は摂取するようにしましょう。
脂質制限をすることで頭が一杯になり極端に「肉を一切食べない」などといった考えにならないようにしましょう。
ひとくちに肉と言っても、牛・豚・鶏など種類があり、肉の種類や部位によっては低脂質高タンパクなものがあります。
また肉には、タンパク質だけではなく、ビタミンやミネラルも含まれます。
肉を食べないことで、体に必要な栄養素を充分に摂れない恐れがあるので注意が必要です。
脂質は体にとって重要な栄養素です。不足するとお肌や髪が乾燥する原因になる可能性があります。
また、脂質はホルモンの材料でもあります。
完全な脂質カットはホルモンバランスに悪影響を与えてしまうので、注意が必要です。
最低でも1日あたり10~20gの脂質は摂取しましょう。
大切なのは必要な栄養素をしっかり摂った上で体重を減らしていくことです。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は脂質制限をしたダイエットについてご紹介しました。
脂質制限ダイエットにこだわり過ぎて、脂質を一切口にしないといった誤った解釈をしないようにしてくださいね。
脂質の中でも、中鎖脂肪酸(MTC)は脂肪が燃焼されることが特徴なので積極的に普段の食事に取り入れていきたいですね。
脂質制限をして体に負担を掛けることなく、ダイエットを成功させて下さいね。